〈ろうきん〉は、勤労者が互いを助け合うためにつくった非営利の協同組織金融機関であり、日本で唯一の勤労者のための福祉金融機関です。 1950年に最初の〈ろうきん〉が設立されて以来、常に一貫して、金融商品・サービスの提供を通じた、勤労者の経済的地位の向上に努めてきました。

〈ろうきん〉は、根拠法である『労働金庫法』において、「非営利」「直接奉仕」「会員平等」という、事業運営についての原則が定められています。 全国の〈ろうきん〉は、これら原則に基づき、これまでもお客さま本位の事業運営を実践してきました。〈ろうきん〉にとって、お客さまである勤労者一人ひとりの生涯にわたり、 お客さまの立場に立った、良質な商品・サービスを提供していくのは本来的な役割であり、存在意義であるといえます。

近畿労働金庫は、今般、『お客さま本位の業務運営に関する取組み方針』を策定・公表するにあたり、これまで取り組んできた 勤労者本位の事業運営の精神・活動をふまえ、変化する時代の要請に応えるべく、更なる取組みを進めていきます。 「ろうきんの理念」のもと、以下の取組み方針に基づく活動を実践し、勤労者のくらしを守り、より豊かにする運動を展開していきます。

[ろうきんの理念]

  • ろうきんは、働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関です。
  • ろうきんは、会員が行う経済・福祉・環境および文化にかかわる活動を促進し、人々が喜びをもって共生できる社会の実現に寄与することを目的とします。
  • ろうきんは、働く人の団体、広く市民の参加による団体を会員とし、そのネットワークによって成り立っています。
  • 会員は、平等の立場でろうきんの運営に参画し、運動と事業の発展に努めます。
    ろうきんは、誠実・公正および公開を旨とし、健全経営に徹して会員の信頼に応えます。

(1997年5月16日 全国労働金庫協会理事会)

1.『お客さま本位の業務運営に関する取組み方針』の策定・公表

  • 近畿労働金庫(以下、当金庫)はお客さま本位の業務運営の強化に向けて、金融庁が2017年3月に公表し、2021年1月に改訂した「顧客本位の業務運営に関する原則」をすべて採択し、「お客さま本位の業務運営に関する取組み方針」(以下、本方針)を策定します。
  • 本方針および本方針にかかる取組み状況は、ディスクロージャー誌、ホームページに掲載し公表します。
  • 本方針は毎年見直しのうえ、必要があれば改正します。

(注)本方針において、「お客さま」とは、「当金庫を利用されている方(利用を終了したお客さまを含む)およびこれから利用を検討されている方」を意味します。

2.お客さまの生活を生涯にわたってサポートしていくことを第一に考えた取組み

  • 当金庫は、「ろうきんの理念」のもと、全ての事業活動において、法令やルールを厳格に遵守し、社会的規範を尊重するとともに、お客さまの生活を生涯にわたってサポートしていくことを第一に考えた、誠実、丁寧かつ公正な業務運営を行います。
  • お客さまが最善の利益を得られるよう、お客さま一人ひとりのライフプランとニーズを踏まえた適切なアドバイスと、良質な金融サービスを提供する取組みを行っていきます。
  • 当金庫は、投資信託の販売・推奨等において「中長期分散投資」を軸とした資産運用提案を行い、お客さまの資産形成を図ります。

【この方針の取組み成果を表す指標】

  • 投資信託の平均保有期間推移
  • 投資信託の純資産残高推移
  • 投資信託販売の上位商品
  • 投資信託の運用損益別顧客比率
  • 投資信託預かり残高上位20銘柄のコスト・リスク・リターン

3.利益相反を適切に管理する取組み

  • 当金庫は、お客さまの利益が不当に害されることがないよう、利益相反のおそれがある取引を特定し管理するための「利益相反管理方針」を定めています。当該方針に基づき、利益相反について一元的に対応する体制を整備するなど、お客さまの保護と正当な利益確保に努めるための適切な管理を行っています。
  • ろうきん業態では、同一グループ内に運用会社はありませんので、投資信託商品の選定にあたり利益相反は発生しません。投資信託商品の選定については、業態の中央機関である労働金庫連合会において、基本的な利益(リターン)、損失その他のリスク、取引条件、選定理由、手数料水準等が適切なものであることを確認しています。そのうえで当金庫において、お客さまにとって最善の利益となる観点を重視し、当金庫の受け取る手数料(利益)の多寡を商品選定の判断基準から除外したうえで、多様なニーズに応えるための商品ラインアップを整備しています。

【この方針の取組み成果を表す指標】

  • 利益相反管理方針
  • 投資信託商品のラインアップ

4.手数料等にかかる情報提供の取組み

  • 当金庫は、お客さまにご負担いただく手数料等について、商品・サービスごとにわかりやすい表示を行っていきます。
  • 投資信託にかかる手数料については、ホームページにファンド一覧を掲載し、商品間での比較が簡単にできるよう投資信託ラインアップ等の資料を作成するなど、お客さまにわかりやすい開示を行います。

【この方針の取組み成果を表す指標】

  • ファンド一覧(ホームページ掲載)

5.お客さまの立場に立ったわかりやすい情報提供の取組み

  • 当金庫は、お客さまの金融商品の取引経験や金融知識を把握のうえ、販売・推奨等を行う金融商品・サービスの商品性やリスクについて、重要な情報が理解できるよう記載した「重要情報シート」等の資料を活用し、わかりやすく丁寧な情報提供を行います。
  • ろうきん業態として、確定拠出年金(DC)について、企業型DC加入者向けの「ろうきんの企業年金に係る役割発揮宣言」サイトや、個人型DCについての「ろうきんのiDeCo」スペシャルサイトにおいて、投資の考え方や商品の選択、金融商品のリスクとリターンなどについて詳しく説明しています。
  • 当金庫が取り扱う投資信託は、パッケージ商品に該当するファンドオブファンズ(注)形式の商品がありますが、当商品については個別のファンドごとの購入には対応しておりません。ホームページ等のファンド情報、フリーダイヤル、店頭窓口等で当該商品のメリット、リスク、手数料等についてご案内しております。
    (注)ファンドオブファンズとは、「投資信託に投資する投資信託」で、複数の投資信託(ファンド)を適切に組み合わせて、一つの投資信託(ファンド)にまとめたものをいいます。
  • 当金庫は、お客さまの取引経験や金融知識を考慮のうえ、誤解を招くことのない誠実な情報提供を行うため、投資信託の受付においては専用のシステム(預かり資産販売支援システム)を活用し、法令を遵守した販売フローを構築しています。

【この方針の取組み成果を表す指標】

  • 預かり資産販売支援システム利用率

6.お客さま一人ひとりに合った最適なサービス提供の取組み

  • 当金庫は、お客さま一人ひとりの資産状況やライフプラン、金融商品の取引経験、商品知識や取引目的、ニーズ等を把握のうえ、お客さまに最適な商品・サービスを提供します。
  • 当金庫は、投資信託の販売・推奨等にあたっては、お客さまの投資目的、投資経験、資産状況等を確認させていただいたうえで、類似の商品がある場合はその商品との比較も含め、お客さま一人ひとりに合った、適切な説明・提案を誠実に行います。
  • 当金庫は、金融商品の販売・推奨等にあたり適合性の確認を確実に実施します。特に、ご高齢のお客さまの取引については、その推奨および販売などが適当か、より慎重な確認を行います。
  • 当金庫は、金融商品の販売後において、お客さまの意向に基づき、長期的な視点にも配慮した適切なフォローアップを行います。
  • 当金庫は、お客さまへの適正な金融商品の勧誘を行うための「金融商品に関する勧誘方針」、共済・保険商品の適正な募集をするための「共済募集指針」「保険募集指針」等を定めています。これらの方針は、ホームページ等に掲載し、公表しています。
  • 当金庫は、金融商品の販売を担当する職員への研修を定期的に実施し、商品の仕組みや本方針の趣旨等について理解を深めるよう努めるとともに、お客さまに金融取引に関する基本的な知識を得られるための情報提供を行います。
  • 当金庫は、「金融商品の組成に携わる金融事業者」に該当しません。

【この方針の取組み成果を表す指標】

  • 投資信託販売に占める積立投信の割合
  • 金融商品にかかる職員研修の実施状況
  • お客さま向けセミナーの開催状況

7.「ろうきんの理念」の職員への定着と実践に向けた取組み

  • ろうきん業態では、「ろうきんの理念」を掲げ、常にお客さまである勤労者の生活向上への貢献を第一に考えた運営を行っています。「ろうきんの理念」の職員への定着とその実践に向け、業態の中央機関である全国労働金庫協会において「理念研修」を実施しており、全国のろうきん職員が参加しています。当金庫においても、〈ろうきん〉ならではの存在意義と役割発揮にかかる研修等を人材教育体系の中で実施しています。
  • 当金庫では、お客さまに最適なアドバイスと情報提供ができるよう、職員のスキルアップを図っています。
  • 当金庫は、本方針が定めている、お客さま本位の良質なサービスの提供を実現するため、各種研修を通じた人材育成に取り組んでいます。そのうえで、本方針に基づく取組み状況(成果指標)を定期的に職員に周知しています。
  • 職員の人事制度には、お客さまの生活向上に資する活動の実践を考慮する項目を設定しています。

【この方針の取組み成果を表す指標】

  • 「ろうきんの理念」にかかる職員研修の実施状況
  • 資格取得職員数・保有率

以上

近畿労働金庫の『お客さま本位の業務運営に関する取組み方針』にかかる成果指標(KPI)

当金庫では、『お客さま本位の業務運営に関する取組み方針』にもとづく取組み結果について、成果指標(KPI)として公表しています。

金融庁 「顧客本位の業務運営に関する原則」との対応関係表【2023年5月30日掲載】

成果指標(KPI)【2023年3月末】

成果指標(KPI)【2022年3月末】