近畿ろうきんは、「人々が喜びをもって共生できる社会の実現に寄与する」と定めた「ろうきんの理念」を具体的に進めるために、地域社会との共生をめざした幅広い取組みを進めています。

「はたらく人のお金は、はたらく人のくらしを支えあうために循環させる」という考えのもと、地域・社会とのさまざまな共生の活動に積極的に取組んできました。そして、第7次中期経営計画の経営ビジョンの一つである共助と共感の輪の拡大に向けて、福祉金融機関としてのろうきんらしい共生事業を実施しています。

当金庫では、以下の4つの柱で共生事業を進めています。

  1. 良質な資金循環による地域・社会のサポート
  2. NPOをはじめとする、非営利協同セクターとの幅広い社会貢献活動
  3. 協同組合間協同・連携の取組み
  4. 生協との連携

1. 良質な資金循環による地域・社会のサポート

当金庫では、設立から一貫して培ってきた「はたらく人のお金は、はたらく人のくらしを支え合うために循環させる」という理念に基づき、さまざまな施策を会員の皆さまのご理解・ご協力のもと実施してきました。

はたらく人が暮らす‘地域’では、そこに内在する社会的課題の解決に向けて、自分たちで取組む動きが盛り上がってきました。当金庫では、そのような事業に取組むNPOやコミュニティ・ビジネス等に、金融機関の機能を活かして資金を循環させることで、はたらく人が安心してくらせる社会づくりをめざしています。

NPO法人をはじめとした社会的事業融資

NPO事業サポートローンは、2000年4月に国内の民間金融機関で初のNPO法人向け融資としてスタートし、社会的な資金循環を進めてきました。また、2005年10月からは、地域の福祉を支える社会福祉法人への融資「社会福祉法人事業資金融資」の取扱いをスタートしました。

融資という金融機関本来の業務を通じて、NPO法人や社会福祉法人の運転資金・設備資金等、社会的な事業融資を進めています。
2018年3月末までの融資計は、514件101億8,409万円になります。(内訳:NPO法人396件37億9,782万円、生協27件12億4,420万円、社会福祉法人等91件51億4,207万円)

これまでのNPO事業サポートローンでの取組みに加えて、「きょうと市民活動応援提携融資制度」での連携が評価を受け、2007年2月に社団法人日本フィランソロピー協会の「第4回企業フィランソロピー大賞・特別賞」、同年10月には朝日新聞社の「第4回朝日企業市民賞」、そして同年11月にはNPOパートナーシップサポートセンターの「第5回パートナーシップ大賞・特別賞」を受賞しました。
また、被災障がい者支援団体・認定NPO法人ゆめ風基金との連携による「障害者市民活動支援融資制度(ゆめのたね)」については、2011年3月、経済産業省においてソーシャルビジネスの先駆事案として選定され、全国の選定事業をまとめた「ケースブック」に掲載されました。

NPO事業向け融資制度はこちら融資制度
NPO事業サポートローン

近畿ろうきんNPO寄付システム

預金口座からの「自動振替」機能を活用して、預金者の方からNPOを支援する仕組みを提供しています。本制度では、口座振替に関わる手数料を免除させていただいています。近畿圏にある21団体を寄付先の「紹介NPO」として会員組合員・市民の皆さまに紹介し、預金者からの寄付を口座振替で定期的に行うことのできる仕組みになっています。2017年1月から12月までの寄付額の総額は約139万円になります。

「近畿ろうきんNPO寄付システム」の概要

名称 近畿ろうきんNPO寄付システム
基本的な仕組み 口座振替により、会員組合員・NPO支援者等の方の当金庫普通預金口座から、当金庫のNPO団体の普通預金口座へ定期的に寄付を行います。
対象となるNPO 「紹介NPO」は、当金庫による独自基準と各地のNPO支援センター等の協力も得ながら選定。分野は高齢者の配食サービス、障がい者の自立支援、多文化共生、子育て支援、環境保護等多岐にわたっています。
振替額 100円以上100円単位。
振替方法 毎月1回。
振替手数料 寄付者・NPOともに不要です。
NPOから寄付者へのご案内
  • お礼状の交付(加入時)
  • ニュースレター等の交付(年1回以上)

東日本大震災 復興支援定期「サポートV」の取組み

東日本大震災で親を亡くした子どもたち、情報・支援の途絶えがちな障がい者の方々に明るい未来への希望を持っていただこうと、2011年度、被災された方々を支援する復興支援定期「サポートV」を発売しました。

多くの皆さまの共感とご協力をいただき、2018年3月末の残高は39億5,438万円となり、第7回寄付金として1,060万円を寄贈しました。また、10年間の寄付総額は1億5,640万円を見込んでいます。今後も、近畿ろうきんは、皆さまと共に、中長期にわたってサポートしていきます。

「サポートV」の販売は、2012年3月30日をもって終了しました。

サポートV いつまでも心の支援を!

社会貢献預金・すまいるの取組み

「社会貢献預金・すまいる」は、ご希望の寄付コースを選択いただき、預金を通して、「エコ推進」「災害復興支援」「子どもたちの未来応援」「国際協力」を行っている各分野の団体活動を応援するものとして、2012年10月1日よりスタートしました。

満期利息の一部を寄付する仕組みではなく、定期預金の店頭表示金利より一定の金利を引下げさせていただき、毎年3月末残高の0.1%相当額を当金庫から寄付する仕組みとしています。

発売から2018年3月31日までの期間、「社会貢献預金・すまいる」や「社会貢献プロジェクト・すまいる」の主旨・取組みに対して共感が拡がり、ろうきんをご利用いただいている会員労組や組合員、市民の皆さまより、多くの預金結集をいただきました。

「社会貢献預金・すまいる」の販売は、2018年3月31日をもって終了しました。

すまいる

2. NPOをはじめとする、非営利協同セクターとの幅広い社会貢献活動

地域福祉の充実や社会的な課題を主体的に解決する組織として、NPOへの期待がますます高くなっています。当金庫は、福祉金融に取り組む金融機関として、NPOをはじめ非営利団体との協働・パートナーシップを組みながら、幅広い社会貢献活動を進めていきます。

近畿ろうきんNPOアワード

ろうきん事業と連携させ、NPOを応援する仕組みとして2005年度から実施しています。2006年度からは当金庫の教育ローンの新規融資額の0.05%相当額(最大250万円)を当金庫から拠出し、子育て支援を進めるNPO団体等へ助成を行ってきました。

応募する団体の事業規模が200万円超と200万円以下で、<はばたきコース>と<はぐくみコース>に分けて新規プログラムを募集し、新しい団体や活動規模は小さくても地域のために頑張っている団体を応援する工夫をしました。
2017年度は近畿全域から52件の応募があり、地域で多彩な角度から子育て支援活動を進める12団体への助成を決定しました。

2017年度「大賞」受賞団体のNPO法人ダウン症ファミリー総合支援めばえ21

関連企画として、京都・和歌山での助成金セミナーへ講師として参加し、小規模のボランティア団体やNPO向けに活動の進め方や、助成金の基礎知識と活用方法について講演を行い、当制度への応募を呼びかけました、全体で約60名の参加がありました。

「助成金セミナー」の様子

近畿ろうきんNPOアワードの詳細・受賞団の詳細はこちら近畿ろうきんNPOアワード

障がい者アート展「エイブル・アート近畿 ひと・アート・まち」の開催

asmo大和郡山4階会場/「ラブリー・ネイバーズ/愛すべき隣人」(展示風景)
ふくせ会場/大和郡山抱擁芸術(展示風景)
国際交流映像プロジェクト「MAP_YAMATOKORIYAMA」(撮影風景)

「エイブル・アート近畿 ひと・アート・まち」は、障がいのある人の生命力ある芸術作品を中心にまちなかでアート展を開催し、 まちを人間的で豊かな空間にしていくことを目標に2000年にスタートしたアートプロジェクトです。

2017年度は、「愛でる文化 交わる感性」をテーマとして、近鉄郡山駅周辺の会場で、大和郡山市にゆかりのある作家の作品を紹介しました。オープニングセレモニーは、会場となったasmo大和郡山4階において、奈良県、大和郡山市、奈良県労働者福祉協議会等の方々に来賓としてお越しいただき、約60人の参加で開催しました。今回の企画では、本展示の他に大和郡山市のユニークで魅力的な人にインタビューを行ったものをタペストリーにして紹介した「ラブリー・ネイバーズ/愛すべき隣人」、オーストラリア、インドネシアのパフォーマーたちと大和郡山の障がいのある人たちとのコミュニケーションの記録「MAP_YAMATOKORIYAMA」、シルクスクリーンの技法をつかって、布に自由にプリントするワークショップ等を実施しました。また、奈良地区の各営業店のほか、市民生活協同組合ならコープ、奈良県医療福祉生活協同組合にて「プライベート美術館」によるミニアート展を開催しました。期間中全体で延べ1,592人の参加がありました。

この事業は、2006年12月に社団法人企業メセナ協議会が主催、文化庁が後援する「メセナアワード2006」において「文化庁長官賞」を受賞しました。

2017年度までの展示作品の一部を掲載していますエイブル・アートWEBギャラリー

近畿ろうきんNPOパートナーシップ制度の実施

近畿ろうきんNPOパートナーシップ制度は、2000年度から11年間、近畿圏内でのボランティア活動を促す企画として実績を積み重ねてきました。
2011年度から2015年度は、東日本大震災の未曾有の被災に対して、2016年度から2017年度は熊本地震の被災に対して、被災地の復興支援活動のスキームとして被災地支援・避難先支援の促進、および“次の災害”の備えとして「防災・減災」の取組みに大きな役割を果たしてきました。
2018年度は、SDGsのスローガンである「誰一人取り残さない」社会づくりを念頭に置き、社会的弱者の“居場所づくり”や“支え合いのネットワークづくり”、「防災・減災」(災害に強いまちづくり)の継続的な営みを「本制度」がバックヤードとして支え、社会的により大きな支援活動にしていくことをめざします。

ろうきんNPOパートナーシップ制度の詳細はこちら近畿ろうきんNPOパートナーシップ制度

地域との幅広いネットワークを強化する取組み

これまでのNPOとの連携・支援の取組みの経験を活かし、行政や自治体の各種委員会への参画、自治体やNPOが主催する講座やセミナー・シンポジウム、 地域の労働者福祉協議会の「福祉強化キャンペーン研修」の講師依頼等に応えています。2017年度は、共生事業関連で合計17回にわたってパネリストや講師等を務めました。

「協同が創る全国集会2017」分科会の様子
女性チャレンジ応援拠点イベント(主催:大阪市男女共同参画のまち創生協会)

地域に広がる共生活動

地域の皆さまとの交流を大切なものとして、営業店を通じた取組みを進めており、共生活動は地域に大きな広がりをみせています。

詳細はこちら営業店での活動

役職員による震災遺児等への支援

「スマイル500」の取組み

「東北レインボーハウス」施設に向けて ?東日本大地震・津波遺児を物心両面でケア?

当金庫では、役職員が阪神・淡路大震災での震災遺児のために、神戸に建設されたケアハウス「レインボーハウス(虹の家)」の支援として、「スマイル500」に取り組んでいます。

これは、毎月500円を希望者の給与より控除し、レインボーハウスに届ける活動で、2017年度は、671万1,000円の支援を行い、神戸レインボーハウスへの寄付と、「あしなが東日本大震災遺児支援募金」として活用されました。

3. 協同組合間協同・連携の取組み

ICA(国際協同組合同盟)は臨時総会(2012年10月29日~11月2日)において、「2020年への挑戦(2020 Challenge)」を承認し、 2020年までに協同組合が達成すべき目標を定めました。
2012年の「国際協同組合年」は、協同組合が世界で存在感を高め、期待される存在となった1年であったことを受け、 ICAは「国際協同組合年」で達成したことをさらに発展させるため、以下の3つの目標を掲げています。

経済、社会、環境の持続的可能性において認知されたリーダーとなること
人々に最も好まれるモデルとなること
もっとも急速に成長する事業形態となること

当金庫でも、世界の協同組合運動(2020年への挑戦)と歩調を合わせ、「協同組合間の協同」や非営利・協同セクターの連携強化をめざして取組みを継続していきます。

コア100賀川グループ合同新人研修への参加

賀川記念館(神戸市中央区)にて、「コア100 賀川グループ合同新人研修」に参加しました。

この研修は、コア100賀川の構成組織による「理念実践研修」で、近畿ろうきん兵庫地区からも昨年度に引き続き、新入庫職員(新卒5名)が参加しました。一日の研修プログラムを通して、「理念実践と自らの業務」への振り返り、他事業団体職員との同年代交流の貴重な機会となりました。

グループワークの様子

4. 生協との連携

生協との連携強化は、当金庫・生協事業相互の事業基盤拡充に向けた重要な課題です。 第7次中期経営計画においても共助と共感の輪の拡大を経営ビジョンとするなか、協同組合運動を進める生協の皆さまと協同組織間連携の取組みを進めています。

事業融資の提案と利用促進

当金庫の資金・金融サービスの生協事業への活用をめざし、各府県の生協連合会の協力を得ながら、地域購買生協・福祉医療生協・高齢者生協等への利用提案を進めています。 各生協との接点を広げることにより、13件の事業融資(2018年3月末)のご利用をいただいています。

生協組合員のろうきん利用

当金庫の営業エリア内で事業を行う29の地域購買生協、学校生協および共済生協と、生協組合員の当金庫利用について確認を行い、生協を通じて生協組合員向け情報紙〈ろうきん知っ得情報「こもんず」〉の配布を進めています。紙面では当金庫の各種ご案内を行うとともに、「教えて!暮らしのアドバイス」(NPO法人消費者支援機構関西:KC’s企画・監修)」のコーナーを設置し、消費者被害防止の取組みとして、事例や解決方法を掲載しています。

また、当金庫ホームページへの「生協組合員コーナー」の開設や、融資のWeb申込み制度の充実等により、より多くの生協組合員の皆さまにご利用いただけるよう取り組んでいます。 これらの取組みにより、生協組合員の皆さまのご利用も増加しています。

こもんずのチラシ

詳細はこちら生協組合員の方

地域貢献・協同連携等の取組み

生協との協同組合間連携の強化により相互の認知度を高めるため、以下の取組みを実施しました。

①2017年4月~2018年3月、生協が買物困難者対策として実施する移動販売車への広告協力(市民生活協同組合ならコープ)。

②2017年5月、協同の研究会(滋賀地区)の講師として参加。

③2017年6月、公益財団法人コープともしびボランティア振興財団の評議会へ評議委員として参加。

④2017年7月、東日本大震災復興支援の取組みとして「福島の子ども保養プロジェクトin なら」(市民生活協同組合ならコープ)に協力参加。

⑤2017年10月、「協同が創る全国集会2017」の実行委員会への参画。分科会へのパネリストとして参加。

「協同が創る全国集会2017」分科会におけるパネルディスカッション

⑥2017年10月、「奈良プロジェクトすまいる」(野迫川村で道普請)、活動報告シンポジウム(1月)への協力と参加(市民生活協同組合ならコープ)。

野迫川村での道普請の活動を行う参加者

⑦2017年11月、当金庫兵庫地区統括本部と兵庫県生活協同組合連合会との共催による「協同シンポジウム2017 in ひょうご」(基調講演 日本生活協同組合連合会・顧問 浅田 克己氏、講演 労働者福祉中央協議会・アドバイザー 高橋 均氏、および当金庫地域共生推進室 浦田室長を交えた鼎談)の実施。

「協同シンポジウム2017 in ひょうご」における鼎談

⑧2017年12月、「エイブル・アート近畿2017 ひと・アート・まち奈良」へ奈良県生活協同組合連合会、市民生活協同組合ならコープ、奈良県医療福祉生活協同組合が後援・協力。

ならコープ本部・入口ホールに展示いただいた「プライベート美術館」

⑨2018年3月、公益財団法人コープともしびボランティア振興財団の助成金審査委員会へ審査委員として参加。